看護師の求人を見ると、「賞与4ヶ月」といった条件をよく見かけます。
まとまった金額が入る賞与は魅力的ですが、金額だけを見て職場を選ぶと、思っていた年収と違うこともあります。
同じ看護師でも、賞与は病院の規模や基本給、勤続年数、経営状況などによって変わるからです。
また、年収に占める賞与の割合が大きいほど、減額されたときの影響も大きくなります。
この記事では、看護師の賞与平均額を確認しながら、
・賞与額に差が出る理由
・職場による給与体系の違い
・賞与に依存した年収の注意点
について整理します。
勤務先によって看護師の賞与はどれくらい違う?
看護師の賞与は、勤務する病院によってかなり差があります。
日本看護協会の「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」では、正規雇用フルタイムで働く病院勤務者の年間賞与は、平均118万2,440円でした。
ただし、これは公立病院や大学病院、民間病院などを含めた病院勤務者全体の平均です。
勤務先による違いを大まかに見ると、次のような傾向があります。
| 勤務先 | 賞与の特徴 |
|---|---|
| 公立病院 | 期末・勤勉手当として支給されることが多く、比較的安定している |
| 大学病院 | 病院による差はあるが、賞与水準が高いところもある |
| 民間病院 | 病院による差が大きく、経営状況によって賞与額が変わることもある |
例えば、私立大学病院の近畿大学病院では、2025年実績として年間6.43か月分+20万3,100円の賞与が公表されています。
公立病院の場合は、民間病院のように単純な「基本給×○ヶ月」ではなく、期末手当・勤勉手当として支給されるケースもあります。
民間病院はさらに幅があり、大規模な総合病院もあれば、中小規模の病院もあります。そのため、「民間病院なら賞与○万円」と一つの金額で表すのは難しいところです。
賞与を見るときは、「何ヶ月分もらえるか」だけではなく、基本給がいくらなのか、前年の支給実績はどうだったのかまで確認しておくと、実際の金額をイメージしやすくなります。
看護師全体の年収については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
▶︎ 看護師の年収中央値はいくら?年代別データ解説
看護師の賞与額に差が出る理由
多くの職場では、基本給×〇ヶ月分という形で賞与が計算されます。
例えば、基本給25万円で年間4ヶ月分なら、25万円×4ヶ月=100万円となります。
ここで見ておきたいのが、月給と基本給は同じではないということです。
毎月の給与に夜勤手当や資格手当、残業代などが含まれていても、それらすべてが賞与の計算対象になるとは限りません。
そのため、「月給は高いのに、思ったより賞与が少なかった」ということもあります。
さらに、賞与額は人事評価や病院の業績などによって変わることがあります。
求人を見るときは「賞与4ヶ月」という数字だけでなく、何を基準に4ヶ月分が計算されるのかまで確認しておきたいところです。
職場によって賞与の考え方は違う
看護師といっても、給与体系は勤務先によってかなり違います。
病院では「基本給+各種手当+賞与」という給与体系が多く見られます。
訪問看護やクリニックなどでは、
・ 月給を高めにする
・ 賞与を少なくする
・ 年俸制にする
・ 業績に応じて賞与を支給する
といった給与体系もあります。
そのため、賞与が多いからといって、必ずしも年収が高いとは限りません。
例えば、月給35万円で賞与がなければ年収は420万円です。
月給30万円で年間賞与が60万円なら、こちらも年収は420万円になります。
賞与だけを見れば後者のほうが多く見えますが、年間の収入は同じです。
転職するときは、月給と賞与を分けて見るのではなく、年間でいくらになるのかを確認したほうが分かりやすくなります。
賞与額だけでなく年収全体を見る
看護師の賞与は、基本給や勤務先、勤続年数、役職、職場の業績などによって変わります。
「賞与4ヶ月」と書かれていても、月給の4ヶ月分とは限りません。
求人を見るときは、
・ 基本給はいくらか
・ 賞与は何を基準に計算されるのか
・ 年間の総収入はいくらになるのか
まで確認しておくことが必要です。
私自身、働き方を考えるようになってからは、「いくらもらえるか」だけではなく、「どういう形でもらっているのか」も見るようになりました。
賞与だけで判断せず、毎月の給与や手当も含めた年収全体を見ることで、自分に合った職場を選びやすくなると思います。


コメント