昼間は普通に過ごしていたのに、夜になると急に不安になることはありませんか。
布団に入ると、仕事や人間関係、将来のことなど、昼間は気にならなかったことまで考え始めてしまう。
「あのとき、あんなことを言わなければよかった」
「この先、生活は大丈夫だろうか」
考えても答えが出ないまま時間が過ぎ、今度は眠れないことまで不安になってしまう。
私自身も、悩み事があると考えすぎて、気持ちが落ち込むことがあります。
この記事では、夜になると不安が強くなる理由と、考えすぎて眠れないときの3つの対処法を紹介します。
夜になると不安が強くなる理由
昼間は仕事や家事、人との会話など、目の前のことに意識が向いています。
夜になると周囲が静かになり、昼間は気にならなかった出来事や将来への不安が浮かんでくることがあります。
また、一日の疲れや睡眠不足によって、気持ちの切り替えが難しくなる場合もあります。
心理学では、嫌だった出来事や自分の失敗などについて、繰り返し考え続けてしまうことを「反芻思考」と呼びます。
例えば、仕事で注意されたことを思い出し、「どうしてあんなことを言われたんだろう」「自分の何が悪かったんだろう」と何度も考えてしまうことです。
一方、まだ起きていない将来の問題について繰り返し考えることは、「心配」と呼ばれます。
どちらも考え続けることで不安や緊張が強まり、眠りにくくなることがあります。
夜に不安が強くなったからといって、昼間より問題が深刻になったとは限りません。
考えすぎて眠れない夜の3つの対処法
① 心配事を考える時間を昼間に決める
心配事について考える時間を、あらかじめ昼間や夕方に設けておく方法があります。
例えば、夕方に15分ほど時間を取り、気になっていることについて考えます。
その時間に、今できることや、今すぐには解決できないことを整理しておきます。
夜になって同じ心配事が浮かんできたら、「これは明日の考える時間に回そう」と区切りをつける。
② 眠れないときは、一度布団から出る
眠れない夜ほど、「早く寝なければ」と焦ってしまうことがあります。
しかし、布団の中で長時間眠れずに過ごしていると、寝床が眠る場所ではなく、考え事をする場所になってしまうことがあります。
不眠症に対する認知行動療法では、こうした状態を改善するために「刺激制御法」という方法が用いられます。
眠れない状態が続くときは、一度布団から出て、薄暗い場所で静かに過ごします。
スマートフォンで仕事の連絡を確認したり、刺激の強い動画を見たりするのではなく、落ち着いて過ごし、眠気が戻ってきたら布団に入ります。
私の場合、昼寝をした日に夜なかなか眠れなくなることがあります。
夜の眠りだけでなく、昼寝の長さや日中の過ごし方も見直していきたいと思っています。
③ 考え事から意識を切り替える
不安なことを考え始めると、頭の中で同じことを繰り返してしまうことがあります。
考えを無理に止めようとするのではなく、今の身体の感覚に意識を向けてみます。
例えば、ゆっくり呼吸をしながら、息を吐く感覚に注意を向ける。
肩や手に力が入っていないか確認し、少しずつ力を抜いてみる。
途中で考え事が浮かんできても、無理に追い払う必要はありません。
気づいたら、また呼吸や身体の感覚に意識を戻します。
不安を完全になくすためではなく、考え事から一度距離を取るための方法です。
夜の不安とうまく付き合っていく
精神科訪問看護の仕事では、夕方から夜にかけて不安が強くなる方に出会うことがあります。
不安をすぐになくすことは難しくても、話を聞いたり、その人に合った過ごし方を一緒に考えたりすることはできます。
私自身も、悩みがあると考え込んでしまうことがあります。それでも、仕事や日常生活を送る中で、不安とうまく付き合っていく必要があると感じています。
考える時間を決めたり、眠れないときの過ごし方を変えたりしながら、自分に合った方法を見つけていきたいと思っています。
参考文献
Nolen-Hoeksema, S., Wisco, B. E., & Lyubomirsky, S. (2008). Rethinking rumination. Perspectives on Psychological Science, 3(5), 400–424.
Edinger, J. D., et al. (2021). Behavioral and psychological treatments for chronic insomnia disorder in adults: An American Academy of Sleep Medicine clinical practice guideline. Journal of Clinical Sleep Medicine, 17(2), 255–262.


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