訪問看護ステーションの営業日はどう決める?土日営業・祝日営業を考える

緑の並木道で笑顔を見せる訪問看護師と女性 看護師の働き方・お金
土曜日や夕方の訪問にも柔軟に対応し、利用者さんの生活に寄り添える訪問看護ステーションを目指します。

訪問看護ステーションを開業するとしたら、営業日はどうするのか。

月曜日から金曜日までにするのか。
土曜日も営業するのか。
日曜日や祝日は休みにするのか。

そして営業時間は何時から何時までにするのか。

僕自身、精神科訪問看護ステーションの開業を目指して準備を進めていますが、最近この「営業日・営業時間」についても考えるようになりました。

現在、僕自身が訪問看護師として利用者さんのお宅を回っているからこそ感じるのですが、訪問看護を必要としている人が、必ずしも平日の昼間に自宅にいるとは限りません。

A型作業所などに通っている人もいます。
障害者雇用で働いている人もいます。
一般就労をしている人もいます。

そういう人にとって、「平日の10時に訪問します」と言われても、仕事をしているので難しい場合があります。

一方、「土曜日なら訪問できます」「仕事が終わった夕方なら訪問できます」というステーションがあれば、利用しやすい人もいるのではないでしょうか。

今回は、僕自身が将来、精神科訪問看護ステーションを開業することを想定しながら、営業日や営業時間をどう考えているのかを書いてみたいと思います。

※僕自身はまだ訪問看護ステーションを開業していません。この記事は現役訪問看護師として働きながら、将来の開業に向けて制度を調べ、自分なりの運営方法を考えている段階の内容です。実際に開業する際には、最新の制度や指定権者への確認が必要です。


訪問看護ステーションの営業日は自分で決められる?

訪問看護ステーションを開業するときには、営業日や営業時間を決める必要があります。

厚生労働省の基準でも、指定訪問看護ステーションは運営規程の中に「営業日及び営業時間」を定めることになっています。 

つまり、

月曜日から金曜日まで営業するのか。
土曜日も営業するのか。
祝日はどうするのか。
営業時間を何時から何時までにするのか。

こうしたことも、開業前に考えなければならない運営上の重要な項目ということです。

僕自身、最初は、「訪問看護なら月〜金、9時〜17時くらいでいいのかな」と単純に考えていました。

でも、実際に精神科訪問看護で働いていると、それだけでは利用しづらい人もいるのではないかと思うようになりました。

営業時間外の対応やオンコールについて考えたい方は「精神科訪問看護ステーションを開業するなら24時間対応は必要?僕が考えている運営方法」が参考になります。


平日の昼間に訪問できない利用者さんもいる

精神科訪問看護というと、自宅で療養している人のところへ昼間に訪問するイメージがあるかもしれません。

もちろん、そういう利用者さんもたくさんいます。

しかし、精神科訪問看護を利用しているからといって、仕事をしていないとは限りません。

就労継続支援A型などへ通っている人もいますし、障害者雇用で働いている人もいます。一般企業で働きながら治療を続けている人もいます。

そういう人の場合、平日の昼間は仕事です。

僕はここに、土曜日営業の意味があるのではないかと思っています。

長期連休は「1日だけ祝日営業」も考えたい

ゴールデンウィークやシルバーウィークでは、週1回の利用者さんの訪問日が祝日と重なり、貴重な1回がなくなってしまうことがあります。長期連休のうち1日だけ営業するなど、必要な利用者さんへの支援が途切れない仕組みも考えたいと思っています。


「土曜日なら来てもらえる」は意外と大きいかもしれない

たとえば、

月曜日から金曜日まで働いている。
でも精神科の治療を続けていて、定期的な訪問看護も必要。

そんな人がいたとします。

訪問看護を利用するために毎回仕事を休んだり、早退したりするのは大変です。

ところが、「土曜日も訪問しています」というステーションならどうでしょうか。

仕事を休まなくても訪問看護を受けられる可能性があります。これは利用者さんにとって、かなり大きなメリットになるのではないかと思っています。

僕が精神科訪問看護ステーションを作るのであれば、こうした**「働きながら精神科訪問看護を利用している人」**にも利用しやすいステーションにしたいと考えています。


平日の夕方という選択肢もある

もう一つ考えているのが営業時間です。
たとえば9時〜17時だけではなく、

17時30分。
18時。

場合によっては、それ以降。

こうした時間帯にも対応できれば、仕事をしている利用者さんにとって選択肢が増えます。

もちろん、営業時間を長くすればいいという単純な話ではありません。スタッフの勤務時間があります。残業の問題もあります。

夜遅くまで訪問するのであれば、安全面も考えなければなりません。

ただ、「全員が9時〜17時で働く」という形だけではなく、あるスタッフは8時〜17時。別のスタッフは10時〜19時。といった勤務体制も考えられると思います。

開業するのであれば、このあたりはスタッフと相談しながら柔軟に考えたいところです。

なお、診療報酬上は「夜間・早朝」に関する区分も存在し、精神科訪問看護・指導では夜間を午後6時〜午後10時、早朝を午前6時〜午前8時とする規定があります。 

ただし、実際の算定可否は保険種別や訪問の状況などによって確認が必要なので、単純に「18時以降なら必ず加算される」と考えないことも重要だと思います。


では日曜日まで営業する必要があるのか

利用者さんの利便性だけを考えれば、「365日いつでも訪問します」というステーションは魅力的かもしれません。

しかし、それを実際に運営するスタッフ側の負担も考えなければなりません。特に開業当初は少人数です。

以前の記事でも書きましたが、少人数で24時間対応をすると、一人ひとりの負担がかなり大きくなる可能性があります。

そこへ、

土曜日も営業。
日曜日も営業。
祝日も営業。

夜も訪問。

となれば、スタッフの休みをどう確保するのかという問題が出てきます。

利用者さんにとって便利なステーションを作った結果、スタッフが疲弊して次々辞めてしまった。それでは長く続けられません。


土曜日営業を優先して考えたい

現時点で僕が一番興味を持っているのは、土曜日です。

たとえば、

月〜土曜日を営業。
日曜日は原則休み。
祝日は休み、または一部対応。

こうした形です。

もちろん、これはまだ決定ではありません。

実際の開業資金、人員、利用者さんのニーズ、スタッフの希望などを見ながら決める必要があります。

それでも、「土曜日も訪問できます」というのは、一つの特徴になるのではないかと思っています。


土曜日営業は利用者獲得にもつながる可能性がある

経営という視点でも考えてみます。

訪問看護ステーションを開業した直後は、当然ですが利用者さんがほとんどいません。

病院。
精神科クリニック。
相談支援事業所。

こうしたところへ営業して、少しずつ利用者さんを紹介してもらうことになります。

そのとき、

「うちは土曜日も対応できます」
「働いている方なら夕方の訪問も相談できます」

と言えることは、一つの特徴になる可能性があります。

周囲のステーションとまったく同じことをするだけではなく、「どんな人に利用してもらいたいのか」を考えて営業時間を決める。

これは開業するうえで重要なのではないかと思っています。


ただし営業日を増やせば人件費も増える

ここは経営者として忘れてはいけない部分です。

土曜日に営業するということは、誰かが土曜日に働くということです。

単純に月〜金で働いているスタッフへ、「今週は土曜日もお願いします」では、週6日勤務になってしまいます。

だから土曜日営業をするなら、

平日に休みを入れる。
シフト制にする。
土曜日勤務を希望するスタッフを採用する。
非常勤スタッフを活用する。

など、勤務体制そのものを考える必要があります。

厚生労働省の基準でも、利用者に適切な訪問看護を提供できるよう、ステーションごとに看護師等の勤務体制を定めることが求められています。 

営業日だけを増やして、スタッフの負担を増やす運営にはしたくありません。


「営業時間」と「24時間対応」は分けて考えたい

ここも開業前に整理しておきたいところです。

「土曜日に通常訪問をすること」
「夕方に予定訪問をすること」
「24時間いつでも緊急対応すること」

は分けて考えた方がいいと思っています。

たとえば、

通常営業は月〜土曜日。
通常の訪問時間は日中から夕方まで。
日曜日は通常訪問を行わない。

という運営も考えられます。

一方、24時間対応体制を取るのであれば、営業時間外の連絡や緊急時への対応について別に仕組みを作る必要があります。

営業日を増やすことと、24時間365日通常訪問を行うことは同じではありません。


営業日は「利用者さん」と「スタッフ」の両方から考えたい

訪問看護ステーションを作るとなると、どうしても、「どうすれば利用者さんが増えるのか」を考えてしまいます。

経営するのであれば、当然そこは考えます。でも、それだけでは長く続かないと思っています。

利用者さんには、「仕事を続けながらでも利用できる」というメリットがある。

スタッフには、

「土曜日に出たら平日に休める」
「遅い時間に働いた日は勤務時間を調整できる」

といった働きやすさがある。
この両方を作る必要があります。

利用者さんに優しいけれどスタッフには厳しい。
あるいは、スタッフには楽だけれど利用者さんが使いにくい。

どちらかに偏るのではなく、その間のバランスを探すのが経営者の仕事なのだと思います。


作りたいのは「生活に訪問看護を合わせられるステーション」

訪問看護は、利用者さんの生活を支えるサービスです。

それなのに、「訪問看護を受けるために仕事を休まなければならない」となってしまったら、少しもったいない気がします。

働いている人なら仕事があります。
作業所へ通っている人なら通所があります。
人によって生活リズムは違います。

だから、「ステーションの都合に利用者さんを合わせてもらう」だけではなく、「利用者さんの生活に、できる範囲で訪問看護を合わせる」という考え方も必要なのではないでしょうか。

将来ステーションを作るのであれば、そんな運営を目指したいと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました