自分を責めてしまう人へ|その原因は「自動思考」かもしれません
朝、まだ何も起きていないのに、
こんな言葉が頭に浮かぶことはありませんか。
・ もっと頑張らなきゃ
・ ちゃんとできるだろうか
・ また失敗したらどうしよう
昨日何か大きな失敗をしたわけでもないのに、
なぜか心が重い。
そして一日の始まりから、自分を責める言葉が浮かんでくる。
「どうして自分はこんなに弱いんだろう」
そう感じたことがある人は、きっと少なくないと思います。
でもまず伝えたいことがあります。
それは、あなたの性格の問題ではないということ。
その思考は、心理学で 「自動思考」 と呼ばれるものです。
もし「まだ起きていない未来のこと」を考えて不安になることが多い場合は、
▶︎ 未来が不安で考えすぎてしまう人へ|認知行動療法でわかる未来不安の対処法の
記事も参考になるかもしれません。
自動思考とは?自分を責めてしまう思考の正体
自動思考とは、
**出来事に対して一瞬で浮かぶ「解釈」**のことです。
たとえばこんな場面。
上司に注意された
→ 嫌われたかもしれない
LINEの返信が遅い
→ 何か悪いことをしたかもしれない
仕事でミスをした
→ やっぱり自分はダメだ
ここで起きているのは、出来事そのものではありません。
出来事に対して脳が瞬間的に意味をつけている状態です。
この仕組みは、
心理学の 認知行動療法(CBT) でも説明されています。
脳は常に「これは安全か?危険か?」を判断しています。
だからこそ、
・ 失敗を避ける
・ 人間関係を壊さない
・ 傷つかないようにする
ために、瞬時に解釈を作り出します。
つまり自動思考は、あなたを守ろうとする脳の働きでもあるのです。
この考え方については
▶︎ 認知行動療法とは?心理学でわかる自動思考の整え方の
記事でも詳しく解説しています。
自動思考が強い人の特徴
自動思考が強い人には
いくつか共通する特徴があります。
・ 責任感が強い
・ 人に迷惑をかけたくない
・ 失敗を強く気にする
・ 真面目で手を抜けない
こうした性格は、決して弱さではありません。
むしろ
これまで真剣に生きてきた証でもあります。
真面目な人ほど自動思考が強くなる理由
ここで、もう一つ大事なことがあります。
実は、自動思考が強く出やすい人には
ある共通点があります。
それは――真面目で責任感が強い人です。
たとえば、こんなタイプの人。
・ 手を抜くのが苦手
・ 人に迷惑をかけたくない
・ 頼まれると断れない
・「もっと頑張らなきゃ」が口ぐせ
こういう人ほど、頭の中でこんな言葉が浮かびやすくなります。
「まだ足りない」
「もっとできたはず」
「迷惑をかけてしまった」
でもこれは、ネガティブな性格だからではありません。
むしろその逆です。
真面目な人ほど、
・ 失敗を避けようとする
・ 人間関係を壊さないようにする
・ 責任を背負おうとする
その結果、脳は
「もっと気をつけろ」
「ちゃんとしろ」
という思考を自動で作るようになるのです。
つまり、自動思考が強いのは
弱さではなく、これまで頑張ってきた証拠でもあります。
だからこそ、自分を責める必要はありません。
必要なのは、その思考に気づけるようになることです。
「また自分を責めているな」そう気づいた瞬間、
あなたはもう思考に飲み込まれている状態ではありません。
一歩外から自分の思考を見ている状態です。
それだけで、心は少し自由になります。
自動思考とうまく付き合う3つの視点
自動思考は誰にでも起こるものです。
だからこそ、
「こんなことを考えてしまう自分はダメだ」と責める必要はありません。
まずは、自分の頭の中で何が起きているのかを知ること。
それだけでも心は少し楽になります。
ここからは、自動思考と上手につき合うための3つの視点をご紹介します。
① 思考は事実ではなく「思い込みかもしれない」
頭に浮かんだ考えは、必ずしも事実ではありません。
たとえば、上司に注意されたときに
「自分は嫌われている」と思うことがあります。
でも実際は、仕事について指摘しただけかもしれません。
私たちは無意識のうちに、出来事に意味をつけています。
だからこそ、
頭に浮かんだ考えをそのまま信じるのではなく、
「本当にそうだろうか?」
と一度立ち止まってみることが大切です。
② 自動思考は脳の防御反応
自動思考は、あなたが
失敗しないように、
傷つかないように、
脳があなたを守ろうとしている働きです。
たとえば、仕事でミスをしたあとに
「また失敗したらどうしよう」と思うことがあります。
これは脳が「次は気をつけよう」と脳が先回りして考えているだけです。
だから「また出てきたな」それくらいで大丈夫です。
その思考を責めたり、
無理に消そうとしたりする必要はありません。
③ 頭の中の声を信じすぎない
私たちは、頭の中に浮かんだ考えを
そのまま信じてしまうことがあります。
たとえば、
「自分はダメだ」
「嫌われているかもしれない」
「きっとうまくいかない」
そんな考えが浮かぶことがあります。
でも、その考えが本当に正しいとは限りません。
実際には、
ただ疲れていたり、
不安になっていたり、
落ち込んでいただけかもしれません。
頭の中に浮かぶ考えは、天気のようなものです。
晴れる日もあれば、曇る日もあります。
ずっと同じではありません。
だから、浮かんできた考えを
そのまま現実だと決めつけなくて大丈夫です。
「今、自分はそう考えているんだな」
それくらいの距離感で眺めてみてください。
それだけでも、心は少し楽になります。
まとめ|自分を責めるクセがあっても大丈夫
仕事でミスをしたとき。
LINEの返信が遅いとき。
誰かに注意されたとき。
私たちの頭の中には、さまざまな考えが浮かびます。
「自分が悪かったのかもしれない」
「嫌われたかもしれない」
「もっと頑張らなきゃ」
そんな考えが浮かぶことは、
決して珍しいことではありません。
それはあなたの性格の問題ではなく、
脳が自動的に作り出している考えだからです。
大切なのは、その考えをなくそうとすることではありません。
「今、自分はそう考えているんだな」と気づくことです。
もし今日、自分を責める考えが浮かんだら、
無理に打ち消そうとしなくて大丈夫です。
ただ一度立ち止まって、
「これは事実かな?それとも考えかな?」
と自分に問いかけてみてください。
その小さな習慣が、少しずつ心を楽にしてくれるはずです。


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