訪問看護ステーションを開業するなら、考えておかなければならないのが訪問に使う車です。
特に地方では、利用者さんの自宅を車で回ることが多くなります。
僕自身、現在訪問看護師として働いていて、毎日のように軽自動車で利用者さんの自宅を回っています。
そこで開業準備を進めながら考えるようになったのが、
「車は何台用意すればいいんだろう?」
ということです。
車は買えば終わりではありません。
ガソリン代、駐車場代、任意保険、車検、税金、オイル交換、タイヤなど、維持するだけでもさまざまなお金がかかります。
今回は、僕が実際に訪問看護で車を使って感じていることを含めて、開業時の車について考えてみます。
車の維持費を抑えるためにも、事務所の場所と訪問エリアは重要だと思っています。
**「訪問看護ステーションの事務所はどこにする?開業前に考えたい立地と物件選び」**では、家賃だけでなく、移動時間や駐車場、スタッフの通勤まで含めた事務所選びについてまとめています。
訪問看護は想像以上にガソリン代がかかる
僕が現在の訪問看護で使っているのは軽自動車です。
今のステーションは比較的移動距離が長いこともありますが、僕一人のガソリン代だけで月2万5,000〜2万8,000円程度かかっています。
年間にすると単純計算で約30万〜34万円です。
これがスタッフ3人なら、同じ走行量とは限りませんが、ガソリン代だけでもかなりの金額になります。
訪問看護の開業費用を考えるときには、車両本体の価格だけではなく、
「毎月車を走らせるためにいくら必要なのか」
まで考えておく必要があると思います。
だからこそ、以前の記事でも書いたように、事務所の場所と訪問エリアは重要です。
移動距離が長くなれば、ガソリン代が増えるだけでなく、スタッフが利用者さんを訪問できる件数にも影響してきます。
意外とかかるのがコインパーキング代
もう一つ、実際に訪問していて地味にかかると感じるのが駐車料金です。
利用者さんの自宅や集合住宅に駐車場があり、許可をいただいて停められる場合は問題ありません。
しかし、必ず駐車できるとは限りません。
その場合は近くの時間貸し駐車場などを利用します。
地域にもよりますが、1回300〜400円程度でも、積み重なると結構な金額です。
僕の場合、実際には毎回コインパーキングを使うわけではないため、現在の感覚では月5,000円程度です。
それでも年間なら約6万円になります。
事業の訪問に必要な駐車料金であれば、適切に記録・領収書等を保存したうえで事業上の経費として扱うことが基本になります。
一回数百円なので小さく感じますが、開業後はこうした細かな支出も把握しておきたいところです。
任意保険も「業務使用」を考える
訪問看護で車を使う以上、事故のリスクも無視できません。
ほぼ毎日のように車を運転する仕事だからです。
そのため任意保険についても、単純に家庭で使っている車と同じ感覚では考えられません。
実際の使用実態に合わせて、保険会社へ訪問看護業務で使用する車であることを伝えたうえで契約内容を確認する必要があります。
業務使用にすることで保険料が変わる可能性もあります。
でも、ここは安さだけで決める部分ではないと思っています。
事故を起こしたときに、
「その使い方では契約条件と違います」
となる方が怖いからです。
スタッフの自家用車を使えば安く済む?
開業当初なら、
「スタッフに自分の車で訪問してもらえば、会社で車を買わなくてもいいのでは?」
とも考えられます。
確かに方法の一つではあると思います。
ただ、僕自身は勤務日数の多いスタッフに自家用車を使ってもらうことには慎重です。
ガソリン代だけ払えばいい問題ではないからです。
走行距離が増えれば、オイルやタイヤも消耗します。
車の価値も下がります。
任意保険の契約内容も確認しなければいけません。
そして何より、訪問中に事故を起こした場合のルールを明確にしておく必要があります。
誰の保険を使うのか。
修理費はどうするのか。
車が使えなくなったらどうするのか。
こうしたことを曖昧にしたまま「自分の車でお願いします」とするのは、僕は避けたいと思っています。
例えば週1回程度勤務するスタッフで、本人も納得し、保険や車両使用のルールをきちんと決めたうえで自家用車を使用する。
そういう形なら選択肢になるかもしれません。
でも、週3日以上など継続的に訪問するスタッフなら、できれば事業所側で訪問車を用意したいと今のところ僕は考えています。
では開業時に車は何台必要なのか
これは「訪問看護ステーションなら○台必要」という話ではなく、スタッフの働き方によって変わると思います。
僕なら最初から必要以上に車を買うことはしません。
例えば看護師3人で始めたとしても、毎日3人全員が同時に訪問へ出るとは限りません。
勤務日数や訪問件数を見ながら、
「同じ時間帯に何人が車を必要とするのか」
で考えます。
開業したばかりで利用者さんが少ないうちから、ほとんど使わない車を何台も所有すれば、それだけ固定費が増えてしまいます。
最初は必要最低限。
利用者さんが増えて訪問が重なるようになったら、もう1台追加する。
僕はそのくらいの考え方でいいと思っています。
購入するのか、リースにするのか、中古の軽自動車にするのかについても、開業資金とのバランスを見ながら考える必要があります。
車両費だけでなく「移動時間」もコスト
そして僕が一番大切だと思っているのは、車にいくらかかるかだけではありません。
移動時間そのものがコストになる
ということです。
30分訪問するために30分運転する。
次の利用者さんまで、さらに30分運転する。
これではスタッフは疲れますし、1日に訪問できる件数も減ってしまいます。
ガソリン代を数千円節約すること以上に、
無理のない訪問エリアを作り、効率よく回れるルートを作ること
の方が、長期的には重要なのではないかと思っています。
だから事務所の場所、訪問エリア、車の台数は、それぞれ別々に考えるものではなく、すべてつながっていると思います。
小さく始めて、必要になったら増やす
僕は訪問看護ステーションを開業するとき、最初から大きな設備投資をするつもりはありません。
車についても同じです。
必要最低限の台数から始める。
ガソリン代や駐車料金を毎月把握する。
訪問件数が増えてきたら車を増やす。
そしてスタッフが無理なく回れる訪問エリアを作る。
今のところは、そんな形を考えています。
現役で訪問看護をしていると、車は単なる移動手段ではなく、訪問看護をするための大切な仕事道具だと感じます。
だからこそ、
「安い車を何台用意するか」
だけではなく、
安全に使えるか、スタッフの負担を減らせるか、そして経営的に無理のない台数なのか。
そこまで考えて準備したいと思っています。
僕自身もまだ開業前です。
実際に開業して車を購入したりリースしたりしたときには、車両価格や保険料、毎月のガソリン代など、実際にいくらかかったのかもこのブログで公開したいと思っています。


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