訪問看護師になって良かったこと・後悔したこと|現役訪問看護師の本音

訪問看護ステーションでファイルを持ちながら微笑む女性看護師 看護師の働き方
訪問看護は利用者さんの生活に寄り添いながら、一人ひとりと深く関われる看護の仕事です。

訪問看護に興味はあるけれど、「実際どうなの?」「病棟より楽なの?」「後悔しない?」そう思っている看護師さんも多いのではないでしょうか。

私は看護師として長年病棟勤務や夜勤専従を経験した後、現在は訪問看護師として働いています。

実際に働いてみると、病棟では味わえなかった魅力がある一方で、「これは想像と違ったな」と思う部分もありました。

この記事では、現役訪問看護師の立場から、

・ 訪問看護師になって良かったこと
・ 実際に働いて感じた後悔や大変さ
・ どんな人が向いているのか

について本音でお伝えします。


訪問看護師になって良かったこと

実際に訪問看護師として働いてみて、私が特に「良かった」と感じていることは大きく3つあります。

その中でも特に大きかった3つをご紹介します。


利用者さんとじっくり関われる

良かったと感じることの一つは、一人の利用者さんと密に関われることです。

病棟勤務では、多くの患者さんを受け持ちながら業務を進めます。

点滴や処置、記録、ナースコール対応など常に時間を意識しながら動いていました。

もちろん病棟にも病棟の良さがあります。

訪問看護では、一人の利用者さんのためだけに時間を使うことができます。

利用者さんがどのような生活をしているのか。どんなことに困っているのか。ご家族はどのような思いでサポートをしているのか。

病気だけではなく、その人の生活そのものを見ることができます。

長期間関わる利用者さんも多いため、少しずつ信頼関係が深まっていくのを感じられることもあります。

私はこの「一人の人と密に関われること」が、訪問看護の大きな魅力だと思っています。


人間関係のストレスが減った

これは私にとって大きな変化でした。
病棟勤務では、多くの看護師や医師、コメディカルスタッフと連携しながら仕事を進めます。

もちろんチーム医療は大切です。しかし、その分、人間関係に気を使う場面も少なくありませんでした。

訪問看護でも人間関係がなくなるわけではありません。訪問看護ステーションもチームで動いていますし、管理者や同僚との連携は必要です。

利用者さんの情報共有やカンファレンス、報告・相談などもあります。そのため、人間関係のストレスがゼロになるわけではありません。

ただ、病棟勤務と比べると、一人で訪問する時間が長くなります。

常に誰かと同じ空間で働くわけではないため、私自身は人間関係による疲労感はかなり減ったと感じています。

向き不向きはありますが、「人間関係に少し疲れている」という看護師さんにとっては、訪問看護という働き方は一つの選択肢になるかもしれません。


自分で考えて動く力が身につく

訪問看護は基本的に一人で利用者さんのご自宅へ伺います。

病棟勤務であれば、「ちょっと相談したいな」と思った時に、先輩看護師や医師にすぐ声をかけることができます。

しかし訪問先では、まず自分で利用者さんの状態を観察し、状況を整理しなければなりません。

一人で抱え込むわけではないですが、必要があれば管理者や同僚に電話で相談できますし、主治医へ報告して指示を仰ぐこともあります。

ただ、その前に「何が起きているのか」「何を相談すべきなのか」を判断するのは自分です。

私自身、訪問看護を始めた頃は、「何をどこまで報告すればいいのだろう」と迷うこともありました。

病棟とは環境が大きく違うため、最初は戸惑う看護師さんも多いと思います。

経験を重ねるうちに利用者さんの状態を観察し、自分なりに考えながら行動する力が少しずつ身についてきます。

私は訪問看護を通して、看護師としての観察力や判断力だけでなく「自分で考える力」も鍛えられたと感じています。


訪問看護師になって後悔したこと

私自身が「想像していたより大変だった」と感じたことを正直にお伝えしたいと思います。


孤独を感じることがある

訪問看護は一人で動く時間が長い仕事です。

人によっては自由で快適に感じます。しかし、病棟のように常に誰かと一緒ではありません。

私は一人が苦にならないタイプですが、それでも時々孤独を感じることがあります。


判断の責任が重い

訪問先では基本的に自分一人です。

利用者さんの急変や体調変化に最初に気付くのも自分です。

そのため責任の重さを感じることがあります。


移動が思った以上に大変

訪問看護は移動も仕事の一部です。

暑い日もあります。
寒い日もあります。
雨の日もあります。

運転が苦手な人には負担になることもあるでしょう。


訪問看護に向いている人

私が感じるのは、完璧な看護師よりも、柔軟に考えられる人の方が向いているということです。

訪問先では予想外のことが起こります。マニュアル通りにいかないこともあります。その場で考えながら動く力が必要です。

利用者さんやご家族と信頼関係を築くことが好きな人は、訪問看護を楽しめると思います。


訪問看護に向いていない人

常に誰かに相談できる環境で働きたい人
一人で判断することが苦手な人
車の運転が極端に苦手な人

には大変に感じることがあるかもしれません。


私は訪問看護になって良かったと思っている

利用者さんの生活に寄り添えること。病棟では見えなかった人生の一部に関われること。そして、看護師として成長できること。

これらは訪問看護ならではの魅力です。

もし今、「病棟を続けるべきか」「訪問看護に挑戦してみようか」迷っている方がいるなら、一度見学に行ってみることをおすすめします。

実際に見てみると、想像していた訪問看護とは違う発見があるかもしれません。

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