訪問看護ステーションを開業したい。
そう考えて人員基準や開業資金を調べていくと、次に出てくるのが、
「そもそも、どこに申請すれば訪問看護ステーションとして認めてもらえるの?」
という疑問ではないでしょうか。
私自身、精神科訪問看護師として働きながら、将来的に精神科訪問看護ステーションを開設することを考えています。
開業について調べていると、「指定訪問看護ステーション」「地方厚生局」「基準の届出」など、似たような言葉がたくさん出てきて、最初は少し分かりにくく感じました。
そこで今回は、訪問看護ステーションを開設するときの「指定」と「精神科訪問看護の届出」について、できるだけシンプルに整理します。
訪問看護ステーションを法人として開業する場合のメリット・デメリットについては、こちらの記事も参考になります。
▶︎ 看護師が法人化するメリット・デメリット|年収アップは本当?個人事業との違いを徹底解説
まず、医療保険による訪問看護を行うためには、健康保険法上の指定訪問看護事業者として扱われる必要があります。
ただし、ここで注意したいのが、
「訪問看護ステーションを作るなら、必ず最初から地方厚生局に指定申請書を出す」
とは限らないことです。
介護保険の指定訪問看護事業者として指定を受ける場合には、原則として健康保険法上の指定も受けたものとみなされます。
つまり、介護保険と医療保険の両方を扱う一般的な訪問看護ステーションでは、自治体から介護保険法上の指定を受けることで、健康保険法上の指定も受けた扱いになります。
一方、健康保険法による訪問看護だけを行う場合には、地方厚生局へ「指定訪問看護事業者の指定申請書」を提出する手続きがあります。
では、申請先となる地方厚生局はどこなのでしょうか。
これは、開設する訪問看護ステーションの所在地によって変わります。
たとえば千葉県で訪問看護ステーションを開設する場合は、
関東信越厚生局・千葉事務所
が管轄になります。
関東信越厚生局では、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県の訪問看護ステーションを管轄しています。
一方、北海道で開設するのであれば関東信越厚生局ではなく、
北海道厚生局
が管轄です。
つまり、
「自分がどこに住んでいるか」
ではなく、
「訪問看護ステーションをどこに開設するか」
で管轄する地方厚生局が決まると考えると分かりやすいです。
そして、精神科訪問看護ステーションを開設する場合には、もう一つ重要な手続きがあります。
精神科訪問看護基本療養費を算定するためには、訪問看護ステーションの基準に関する届出が必要になります。
関東信越厚生局の2026年度の届出一覧では、
「訪看10 精神科訪問看護基本療養費」
として届出様式が用意されています。
つまり、
訪問看護ステーションとしての指定
と、
精神科訪問看護基本療養費を算定するための基準届出
は、同じものではありません。
精神科訪問看護を中心に行うステーションを開設するのであれば、この違いを最初に理解しておくことが大切だと思います。
私自身も開業について調べていて、
「株式会社を作れば訪問看護ができる」
「看護職員2.5人をそろえればすぐ始められる」
という単純なものではないことが分かってきました。
法人を作り、人員基準を満たし、必要な指定を受け、さらに精神科訪問看護に必要な届出を行って、初めて実際の運営につながっていきます。
これから訪問看護ステーションの開業を考えている方は、まず自分が開設する地域を管轄する地方厚生局のホームページを確認してみると、必要な申請書や届出書を確認できます。
私の場合は千葉県での開設を考えているため、関東信越厚生局の千葉事務所が確認先になります。
今後は、実際に提出する申請書や添付書類についても、一つずつ調べながらまとめていきたいと思います。
精神科訪問看護は「指定」と「届出」を分けて考える
指定訪問看護ステーションとして指定を受けただけで、 自動的に精神科訪問看護基本療養費を算定できるわけではありません。
精神科訪問看護基本療養費を算定するためには、必要な基準を満たしたうえで、 別途「精神科訪問看護基本療養費(訪看10)」の届出が必要です。
① 訪問看護ステーションとして必要な指定を受ける
② 精神科訪問看護基本療養費(訪看10)の届出を行う
※指定・届出の方法は、医療保険のみを扱う場合、介護保険の指定を受ける場合などで異なります。また制度改正もありますので、実際に開設する際は、開設予定地を管轄する自治体および地方厚生局へ事前に確認してください。


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