訪問看護ステーションは利用者何人で黒字になる?損益分岐点を計算してみた

訪問看護ステーションは利用者何人で黒字になるのか損益分岐点を計算するイメージ 40代の健康・体づくり
訪問看護ステーションは利用者何人で黒字になる?売上と固定費から損益分岐点を考えます。

訪問看護ステーションを開業したい。

そう考えて準備を進めている僕ですが、やはり一番気になるのは「お金」の問題です。

事務所を借りる。

看護師を確保する。

車を用意する。

会社を設立する。

指定申請をする。

ここまで準備しても、利用者さんがいなければ売上はありません。

そこで今回は、僕自身が精神科訪問看護ステーションを開業すると仮定して、

「利用者さんが何人くらいいれば黒字になるのか?」

を考えてみたいと思います。

※実際の訪問看護の収入は、訪問回数、訪問時間、職種、各種加算、管理療養費などによって変わります。この記事では開業前の僕自身が収支をイメージするため、かなり単純化して計算しています。

精神科訪問看護は1件いくらくらいになるのか

僕は現在、精神科訪問看護に携わっています。

実際に働いている感覚としては、利用者さんのところへ1件訪問すると、基本療養費だけではなく管理療養費や各種加算なども関係するため、ステーションに入る収入を単純に「1件○円」と決めることはできません。

精神科訪問看護基本療養費も、30分以上・30分未満、週何日目か、訪問する職種などによって金額が変わります。

そのため今回は分かりやすく、

「1回の訪問から平均して1万円程度の売上につながる」

と仮定して計算してみます。

もちろん、これはあくまで僕が開業前に収支を考えるための仮定です。

利用者10人なら売上はいくら?

例えば、利用者さん1人に週2回訪問するとします。

1か月を4週間として考えると、

1人あたり月8回の訪問です。

1訪問を仮に1万円とすると、

1万円 × 8回 = 月8万円。

利用者さん10人なら、

月80万円程度

という計算になります。

20人なら約160万円。

30人なら約240万円です。

こうやって数字にすると、訪問看護ステーションは「利用者数」だけではなく、「1人に月何回訪問するか」がかなり重要だと分かります。

では何人から黒字になるのか

ここで問題になるのが毎月の固定費です。

訪問看護ステーションには、

看護師の人件費、社会保険料、事務所家賃、車両費、ガソリン代、駐車場代、通信費、電子カルテ、保険、税理士・社労士など、さまざまな費用がかかります。

特に大きいのは人件費です。

仮に毎月の経費が150万円かかるステーションだったとします。

先ほどと同じように、利用者1人から月8万円程度の売上があると仮定すると、

150万円 ÷ 8万円 = 約18.75人。

単純計算では、

利用者さん19人前後

が一つの損益分岐点になります。

ただし実際には、訪問回数の少ない人もいればキャンセルもあります。

移動時間もありますし、スタッフが勤務していても訪問が入っていない時間もあります。

そのため「19人いれば絶対に黒字」という話ではありません。

僕ならもう少し余裕を持って、20〜25人程度の利用者さんを確保できる状態を一つの目標として考えたいと思っています。

精神科訪問看護と自立支援医療

精神科訪問看護では、自立支援医療(精神通院医療)を利用している方も多くいます。

自立支援医療は、精神疾患で継続的な通院医療が必要な方の医療費負担を軽減する制度です。

所得や病状などによっては月ごとの自己負担上限額が設定されるため、医療費が増えても本人の自己負担が際限なく増えていく仕組みではありません。

これは精神科医療を継続していくうえで、とても大切な制度だと思います。

ただし、当然ですが「本人の負担が増えないから訪問回数を増やす」という考え方ではありません。

訪問回数はあくまで主治医の指示や利用者さんの状態、必要性に基づいて考えるものです。

経営のために必要以上の訪問をするのではなく、本当に必要な支援を提供した結果として経営が成り立つ。

僕が開業するなら、ここは絶対に間違えたくない部分です。

利用者数だけ追いかけても意味がない

今回計算してみて感じたのは、

「利用者を何人集めればいいか」

だけを考えてもダメだということです。

例えば利用者30人いても、訪問先が広範囲に散らばっていれば移動時間が増えます。

1日5件しか回れない地域と、近い範囲に利用者さんが集まって1日7件回れる地域では、同じスタッフ数でも生産性は大きく変わります。

だからこそ僕が精神科訪問看護ステーションを開業するなら、

最初から大きくするのではなく、ある程度エリアを絞り、少人数で効率よく訪問できる形を作りたいと思っています。

最初の目標は「利用者20人」

今回の単純計算では、

1訪問約1万円

1人週2回訪問

1人あたり月約8万円

という仮定なら、利用者20人で月160万円程度の売上になります。

もちろん実際には、ここまで単純ではありません。

それでも開業前の僕にとって、

「まず利用者20人」

という数字は一つの分かりやすい目標になりそうです。

そこから25人、30人と増えていけば、スタッフを増やしたり、経営者自身の給与を安定させたりする余裕も出てくるかもしれません。

僕はまだ訪問看護ステーションを開業したわけではありません。

だからこそ今、

「いくらかかるのか」

「利用者は何人必要なのか」

「何件訪問すれば黒字になるのか」

を一つずつ調べています。

訪問看護ステーションは、看護の知識だけでは経営できません。

人件費、固定費、売上、損益分岐点。

こうした数字も理解しておく必要があります。

これから実際に開業へ向けて準備を進めながら、僕自身の計画や現実的な数字についても、このブログで記録していきたいと思います。

訪問看護ステーションが黒字になる利用者数を考えるには、まず毎月どのくらいの固定費がかかるのかを把握しておく必要があります。

人件費や事務所家賃、車両費などの具体的な費用については、こちらの記事で計算しているので参考にしてみてください。

▶︎ 訪問看護ステーションの開業後、毎月いくらかかる?固定費をリアルに計算してみた

また、必要な利用者数が分かっても、実際に利用者さんが増えなければ経営は成り立ちません。

病院やクリニック、相談支援事業所など、開業後にどこへ営業すればいいのかについては、こちらの記事で整理しています。

▶︎ 精神科訪問看護の利用者を増やす方法|開業後はどこに営業する?病院・クリニック・相談支援事業所を整理

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