訪問看護の仕事をしていると、
嬉しい日もあれば、胸の奥がぎゅっと締めつけられる日もある。
感謝される日もあれば、
理由のわからない怒りを向けられる日もある。
それでも不思議と、
「あの一言があったから、今も続けられている」
そう思える瞬間が、誰の中にも一つはある。
今日は、わたし自身が現場で出会った
“心に深く残った言葉” を通して、
訪問看護に携わるすべての人へ向けた
静かなエッセイを書いてみました。
忘れられない利用者さんの言葉
訪問看護は、
病院のように「迎えられる場所」ではなく、
その人の人生の中へ足を踏み入れる仕事 です。
生活の匂い。
部屋の空気。
家族との距離感。
すべてが、その人の歴史そのもの。
そんな空間の中で、
利用者さんがふと、こんなふうに言いました。
「あなたが来ると、今日は大丈夫だと思える」

その言葉は、
胸の奥に静かに、でも確かに残りました。
特別なことをしたわけではありません。
いつも通り、血圧を測り、話を聞き、
ただ目の前の生活に向き合っただけ。
それでも、
“この人の時間を支えられている”
そう実感できた瞬間でした。
見えない努力は、ちゃんと届いている

訪問看護では、
どれだけ頑張っても
はっきりと感謝の言葉をもらえない日もあります。
むしろ、
不機嫌をぶつけられたり、
理解されない苦しさを感じることの方が多いかもしれません。
それでも——
あなたのまなざしは、ちゃんと届いています。
言葉にできない人もいる。
感情をうまく表せない人もいる。
それでも、
あなたの姿勢や声のトーン、
そっと差し出した手の温もりは、
確実に相手の中に残っています。
看護師の価値は「技術」だけではない

看護師は、
どうしても「技術職」として見られがちです。
けれど、
本当に人を支えているのは——
- 落ち着いた声
- 否定しない受け止め方
- その人のペースを尊重する姿勢
こうした “人としての在り方” です。
利用者さんがふと漏らす、
「あなたと話すと、気持ちが整う」
「今日は安心して過ごせそう」
その言葉は、
あなたの存在そのものが支えになっている証拠です。
まとめ:あの日の一言が、今もあなたを支えている

訪問看護は、
責任が重く、
孤独を感じやすい仕事です。
それでも続けられているのは、
- 何気ない一言
- ふと見せてくれた笑顔
- 手を握り返してくれた温もり
それらが、
確かに心に残っているから。
あの日の一言は、
今のあなたを支え、
これから先の未来にも、静かに灯り続けます。
あなたが届けた優しさは、
ちゃんと誰かの人生の中で息づいている。
だから、今日も胸を張っていい。
あなたはすでに、誰かの希望そのものです。


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