自己肯定感の立て直し方|心理学でわかる原因と回復のステップ
大人になってから、「昔より自分に自信が持てなくなった」と感じることはありませんか。
・ 人と比べて、自分が足りないように感じる
・「このままでいいのかな」と将来が不安になる
・ 頑張っているのに、自分を認められない
・ 失敗すると、必要以上に自分を責めてしまう
子どもの頃や若い頃より、いろいろな経験をしてきたはずなのに、なぜか自信がなくなっていく。
そんなこともあります。
大人になると、仕事や人間関係など、さまざまな経験を重ねます。
その中で人から評価されたり、周りと比べたり、思い描いていた自分と現実との違いに気づいたりすることもあります。
そうした経験が積み重なることで、少しずつ自分に対する見方が厳しくなってしまうことがあります。
この記事では、なぜ大人になってから自己肯定感が下がることがあるのか、心理学の考え方をもとに、自己肯定感との向き合い方や立て直し方について考えていきます。
大人になってから自己肯定感が下がっているサイン
自己肯定感が下がっているときは、自分でも気づかないうちに考え方が少しずつ変わっていることがあります。
例えば、こんなことはありませんか。
□ 自分に自信が持てない
□ 人と比べて落ち込むことが増えた
□ 失敗すると必要以上に自分を責めてしまう
□ 頑張っても「まだ足りない」と感じる
□ 自分の良いところより、できないことばかり気になる
いくつか当てはまったからといって、必ずしも自己肯定感が低いというわけではありません。
ただ、こうした考え方が続いているなら、自分に対する評価が少し厳しくなっているサインかもしれません。
まずは「自分はダメだ」と決めつけるのではなく、自分が普段どんなふうに自分自身を見ているのかに気づくことが、自己肯定感を見直すきっかけになります。
自己肯定感が下がりやすい人の特徴
自己肯定感が下がっているときには、考え方にいくつかの傾向が見られることがあります。
例えば、
・「もっと頑張らなければ」と考えてしまう
・ 人に迷惑をかけたくないと思いすぎる
・ 失敗すると自分を強く責めてしまう
・ 完璧にできないと納得できない
・ 周りの人と比べて自分を評価してしまう
こうした考え方そのものが悪いわけではありません。
ただ、それが続くと、できていることよりも「できていないこと」に目が向き、自分への評価が厳しくなってしまうことがあります。
心理学では、こうした物事の受け取り方や考え方の傾向を「認知」と呼びます。
まずは自分を変えようとするのではなく、「自分にはどんな考え方のクセがあるのだろう」と気づくことが大切です。
心理学でわかる|大人になってから自己肯定感が下がる理由
大人になってから自己肯定感が下がる理由は、一つではありません。
仕事や人間関係での経験、人からの評価、周りとの比較など、さまざまな出来事が自分自身の見方に影響します。
また、年齢を重ねるにつれて、「思い描いていた自分」と「今の自分」の違いに気づくこともあります。
こうした経験や考え方が積み重なることで、以前より自分に自信を持てなくなることがあります。
ここからは、大人になって自己肯定感が下がる理由を、心理学の考え方も交えながら3つに分けて見ていきます。
40代で人生の方向性に迷いやすい理由については、40代で人生が好転する人の5つの行動|頑張りすぎる人ほど壊れてしまう理由の記事でも触れています。
① 理想と現実のギャップが見えてくる
若い頃は、「こんな仕事がしたい」「いつかこんな生活がしたい」「もっと自分は成長できる」と、これからの可能性を考えることが多かったと思います。
しかし、大人になってさまざまな経験を重ねると、思い描いていた人生と現実との違いが見えてくることがあります。
仕事が思うようにいかなかったり、人間関係で悩んだり、頑張っても結果につながらなかったり。
そんな経験が重なると、「自分は思っていたほどできる人間ではないのかもしれない」と、自分への評価まで下げてしまうことがあります。
でも、うまくいかなかった経験と、自分自身の価値は別のものです。
思い描いていた人生と違っていても、それだけで自分の価値まで否定する必要はありません。
② 頑張りが当たり前になる(バーンアウト)
長年頑張り続けた人ほど
・ 耐える
・ 責任を背負う
・ 我慢する
ことが習慣になっています。
この状態が続くと心理学ではバーンアウト(燃え尽き症候群)と呼ばれる状態になることがあります。
心のエネルギーが消耗し、自分を肯定する力が弱くなってしまうのです。
③ 自動思考が強くなる
心理学では自動思考(Automatic Thoughts)という概念があります。
これは、出来事に対して無意識に浮かぶ思考パターンです。
例えば
・ もっと頑張らなきゃ
・ まだ足りない
・自分はダメだ
こうした思考が続くと自己肯定感は少しずつ下がっていきます。
自動思考については、自分を責めてしまう人へ|それは『自動思考』という脳のクセです【心理学で解説】の記事でも詳しく解説しています。
自己肯定感は無理に高めなくてもいい
自己肯定感が下がると、「もっと自信を持たなければ」「もっと前向きに考えなければ」と思ってしまうことがあります。
でも、無理に自分を肯定しようとしても、心からそう思えなければ、かえって苦しくなることがあります。
そこで大切にしたいのが、セルフコンパッションという考え方です。
セルフコンパッションとは、失敗したり落ち込んだりしたときに、自分を責め続けるのではなく、身近な人に接するように自分にも思いやりを向けることです。
「失敗したけれど、全部がダメなわけではない」
「今はうまくいかなくてもいい」
「疲れているなら少し休もう」
そんなふうに、自分に対する言葉を少し変えてみる。
自己肯定感は、無理やり上げようとしなくてもいい。
まずは自分を否定しすぎないことから始める。
それが、大人になってから自己肯定感を立て直していく一つの方法です。
心理学では、思考のクセを整える方法として認知行動療法(CBT)も知られています。
認知行動療法とは?心理学でわかる『自動思考』の整え方の記事でも詳しく解説しています。
大人になってから自己肯定感を立て直す3つの方法
自己肯定感は、「もっと自信を持とう」と思っただけですぐに変わるものではありません。
大切なのは、自分に対する考え方や接し方を少しずつ見直していくことです。
特別なことを始める必要はありません。
普段の生活の中で、自分を責めすぎないことや、できていることにも目を向けることから始められます。
ここでは、心理学の考え方も取り入れながら、大人になってから自己肯定感を立て直すための3つの方法を紹介します。
① 「できない自分」を排除しない
自己肯定感が低いと
・ ダメな自分
・ 弱い自分
を否定しようとします。
しかし心理学では、自己受容(Self Acceptance)が回復の第一歩と言われています。
「できない自分も人生の一部」と認めた瞬間、心は少しずつ安定していきます。
② 評価ではなく継続を肯定する
多くの人は、成果や結果で自分を評価します。しかし心理学では、プロセス志向という考え方があります。
例えば
・ 今日も仕事に行った
・ 家事をした
・ 何とか一日を終えた
それだけでも十分価値があります。
③ 自分に優しい言葉を使う
自己肯定感が下がっていると、自分に厳しい言葉をかけてしまうことがあります。
そんなときは、
・今日はこれでいい
・今は休んでもいい
・ここまでよくやってきた
と、自分に少し優しい言葉をかけてみます。
これは自分を甘やかすことではありません。
自分を責めすぎず、思いやりを持って接する。
セルフコンパッションでは、こうした自分への向き合い方を大切にします。
自己肯定感が戻ると人生はどう変わるのか
自己肯定感が戻ったからといって、人生が劇的に変わるわけではありません。
むしろ、
・人と比べることが減る
・必要以上に焦らなくなる
・自分の選択を認めやすくなる
といった、小さな変化が少しずつ増えていきます。
大切なのは、完璧な自分になることではありません。
今の自分を必要以上に否定せず、自分なりの人生を受け入れていくこと。
それが、自己肯定感を立て直していくことなのかもしれません。
自己肯定感は少しずつ立て直していけばいい
大人になって自信をなくしたとしても、無理に前向きになる必要はありません。
・強くなくていい
・いつも前向きでなくていい
・完璧でなくていい
大切なのは、自分を否定しすぎないこと。
できないことだけではなく、今まで頑張ってきたことや、今できていることにも目を向けてみる。
自己肯定感は、そうした小さな積み重ねの中で、少しずつ立て直していけばいいのだと思います。


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